紅葉の季節になると、
イチョウ並木が美しく色変わりしますよね。
でも、そんなイチョウ並木も
イチョウの木の下に、銀杏が落ちだすと、
イチョウの木の近くはちょっと異臭が・・・。
お店で売っている銀杏は
そんな臭いしないのに、なぜあんな臭いがするんでしょうか・・・。
銀杏が臭いのはなぜ?
銀杏は、イチョウの実です。
お料理に一粒はいっているだけで
秋を感じさせる食材でもありますよね。
でも、銀杏は臭い!
銀杏の季節が到来すると同時に
イチョウ並木やイチョウの木のある公園などは
悪臭ともいえる臭いに包まれるようになります。
イチョウの木は手入れが簡単で、
しかも虫がつきにくいため、
街路樹などに好んで使われます。
でもあの臭いはマイナスですよね。
実は、イチョウは雄株と雌株があって、
銀杏がなるのは、雌株だけなんです。
ですので、あえて雄株だけを使って
イチョウ並木にしている場所もあります。
近くのイチョウの木で悪臭がする場合は、
その木が雌株ということになります。
さて、銀杏の臭いの原因は、
食べている銀杏とは違って
その周りにある果肉部分の臭いです。
銀杏の果肉部分には
酪酸とぺプタン酸という物質が含まれていて
強烈な臭いを発します。
あの臭いは、動物に食べられないための
防衛手段だといわれています。
実際に、サルやネズミも銀杏の果肉は食べようとしないそうです。
銀杏に触ると手がかぶれるって本当?
銀杏の食べるところは、実(果肉)の中の
さらに殻に包まれた胚乳種の部分になります。
なので、食べようとおもったら、
果肉の部分を取り除く必要があります。
が、この果肉の部分に触ると
手がかぶれることがあるので、注意が必要です。
銀杏の果肉には、ギンゴール酸や
ビロボールという物質が含まれていて、
これに触れると皮膚炎になる場合があります。
銀杏皮膚炎という言葉があるくらいで、
重症になると水疱ができたり、
触った部位だけでなく、全身に発疹がでる場合もあります。
並木道や公園などで、
むやみに銀杏に触れることは避けた方がよいでしょう。
まぁ、あの臭さなので、あまり触りたいとは思わないと思いますが・・・。
ちなみに、触ってしまった場合は、
石けんを使って、よく洗いながしましょう。
かぶれが出てきた場合は、皮膚科を受診しましょう。
銀杏アレルギーとは?
銀杏の果肉に素手で触れるとかぶれる場合があるのですが、
実は、食べる部分の銀杏にも、注意すべき点があります。
それは、
食べ過ぎないこと
です。
銀杏の食用とする種の中身にはビタミンB6の
類縁体4-O-メチルピリドキシンという物質が含まれています。
この物質がけいれんなどを引き起こす原因となります。
特に、肝臓の解毒能力がまた弱い子どもは注意が必要で、
症状が出た報告の70%程度が5歳未満の子どもです。
ですので、5歳以下の子どもには
銀杏は食べさせない方がよいともいわれています。
大人の場合かなりの数を摂取しなければ問題はないとされていますが、
個人差もあるので10個以上食べたときなどは、
体に変化がないか意識しておくとよいでしょう。
症状としては、
皮膚的な症状としては、赤みやかぶれ、発疹など
消化器官的な症状としては、腹痛、頭痛、下痢、吐き気、けいれんなどです。
銀杏のアレルギーは
摂取してから数時間から数日間の間に
体に現れるのが特徴です。
銀杏を食べて、なにか異常を感じたときは、
アレルギー科のある病院を受診しましょう。
まとめ
近所の公園は、イチョウ率が高い上に、
銀杏がいっぱいなります。
銀杏の季節になると、
子どもとの公園遊びが苦痛になるあの臭い。
動物に食べられない工夫といわれれば、
自然の摂理として、大きな心でとらえられるでしょうか?
う~ん、ちょっと無理っぽいですけどね・・・。